2011年6月27日月曜日

奇形動植物は何を物語っているのか

原発 放射能汚染の影響か?

●いわきの菜の花をはじめ次々と情報が…

 放射能汚染はどうなるのか。原発事故から100日以上経ったが、事態は一向に改善しない。
 そんな中、5月頃から続々と目撃情報が出てきたのが、“奇形”として話題になっている耳のないウサギをはじめとした動植物の存在だ。
 有名なのはいわき市の公園の土手で見つかった奇形菜の花。採取した市民活動団体「たんぽぽ舎」の今井丈夫氏は「土手は菜の花畑のようになっている草むらなんですが、奇形の菜の花が探すまでもなく、そこら中に目に付くように生えています。異様な光景です」と言う。
 基準値を超える放射性物質が出た「足柄茶」の産地・神奈川県では、高さ2メートル、茎の直径約10センチの巨大化したノゲシ(キク科)や寺の境内に一部膨れ上がった葉っぱを見たなど日刊ゲンダイ本紙にも続々情報が寄せられている。
 不気味な事態だが、放射性物質との因果関係はあるのか? 東北大学大学院准教授の日出間純氏(環境遺伝生態学)はこう解説する。
「今の放射線量ではすぐに奇形が出る可能性は少ない。育っている植物が放射能を浴びた場合、枯れることはありますが、育ちながら浴びて奇形化することは生理学的には低いです。特に植物は放射線に対して動物や人間よりも強い。ただ、一定線量を長期間浴び続けたら、奇形が起きる可能性はあります。それが1年後なのか、50年後、100年後なのかわからないのが難しいところです」
 奇形動植物と放射性物質との因果関係はいまだ不明だが、原発事故以来突如現れた“奇形”の目撃情報は確実に増えている。国民に不安を与えないためにも、政府は調査を急ぐべきである。


日刊ゲンダイ 2011年6月23日 (引用)
http://gendai.net/articles/view/syakai/131166

0 件のコメント: