【ウィーン樋口直樹】国際原子力機関(IAEA、本部ウィーン)の天野之弥事務局長は24日、07年9月にイスラエル軍に空爆、破壊されたと言われるシリアの施設について「原子炉だった可能性が極めて高い」とする報告書をまとめた。天野氏がシリアの秘密原子炉の存在にこれほど強く踏み込んだのは初めて。来月6日から始まる定例理事会で米欧は対シリア圧力を一段と強める方針だ。
米国は08年4月、空爆されたシリア東部デリゾールの施設が「北朝鮮の支援を得て秘密裏に建設されていた原子炉だった」との見解を発表。シリア側は「使用されていない軍関連施設だった」と反論していた。イスラエルは空爆を否定も肯定もしていない。
IAEAは現場の環境サンプルから微量のウランを検出。天野氏は今年2月の理事会向け報告書で、破壊された施設の特徴などが原子炉に類似していると指摘する一方、シリアが現場へのIAEA査察官の立ち入りを拒否するなど、疑惑の解明に非協力的であると強く批判していた。
毎日新聞 2011年5月25日 0時54分 (引用)
http://mainichi.jp/select/world/mideast/news/20110525k0000m030133000c.html
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