菅直人首相は29日夜、首相官邸で記者会見し、経済産業省原子力安全・保安院のやらせ指示について「事実だとすれば極めてゆゆしき問題。徹底的な事実関係の究明と厳正な対処が必要だ」と述べた。「原発に依存しない社会をめざし、計画的・段階的に依存度を下げていく」とも訴えた。
首相はやらせ指示について「原子力安全を担当する部署がそれと矛盾、対立するようなことをやっていたとすれば、まさに保安院そのものの存在が問われる」と指摘。経産省からの保安院分離など原子力行政の組織再編を改めて主張した。
首相はまた、「エネルギー・環境会議」(議長・玄葉光一郎国家戦略相)が29日に公表した「減原発」を柱とする中間整理について「この時点における集大成が関係閣僚のもとで議論され、決定された」と説明。将来の「脱原発」を表明した首相の姿勢とは異なると質問され、「矛盾は全くなく、私の考え方を踏まえて方向性をまとめていただいた」と反論した。
中間整理はエネルギー基本計画の抜本見直しを掲げ、今後3年を短期、2020年までを中期、50年までを長期として工程表を作る方針を明記。電力会社の地域独占体制の見直しや送電部門を切り離す「発送電分離」の検討を掲げる一方、「安全が確認された原発の再起動を進める」とも記した。
asahi.com 2011年7月29日23時46分 (引用)
http://www.asahi.com/special/minshu/TKY201107290628.html
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