【ストックホルム=有賀信彦】性感染症の最も一般的な病気である淋病(りんびょう)に、どんな抗生物質も効かない耐性を持った新種が日本で見つかったと、スウェーデンなどの研究チームが発表した。各国の医療関係者は「適切な治療法がない」と指摘し、急速に拡大する危険性があると懸念している。
スウェーデン病原性ナイセリア研究所のウネモ研究員が十三日までカナダで開かれた国際性感染症研究会議で報告した。
それによると、新種の淋病は京都の風俗店で働く一人の女性から発見された。同研究所員らによって「H041」と名付けられた淋菌の変異株にはペニシリンやその他の抗生物質も効かないという。
淋病に感染すると、排尿時に痛みやうみが出たりする。不妊の原因になることもあり、治療しなければ、男女ともに命に関わる場合もある。
医療関係者は「歴史的に新種の淋菌は日本を含む東アジアで発見されることが多く、その後、世界中に広まっていくケースが多い」と指摘。ウネモ研究員は「憂慮すべき発見だ」と話している。
東京新聞 2011年7月20日 朝刊 (引用)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2011072002000034.html
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