2011年8月8日月曜日

政府が放置するアノ汚染物質!がん、白血病があなたを襲う

 政府は東京電力福島第1原発の事故で放射性セシウムに汚染された疑いのある牛肉を全頭買い上げることを決めたが、さらなる不安が家庭の食卓を襲う可能性が出てきた。
事故直後に各地で検出された“最恐”の放射性物質「ストロンチウム」と「プルトニウム」の農畜産物への汚染状況が、いまだに判然としていないのだ。
これらの物質は数十年から数万年にわたって被曝を引き起こす。
万が一、高濃度の汚染が発覚すれば、深刻の度合いはセシウムの比ではない。
第1原発の各原子炉のメルトダウンで大気中に放出された放射性物質は、ヨウ素131、セシウム134、セシウム137、ストロンチウム90、プルトニウム239など。
半減期が8日と短いヨウ素131の危険性はほぼなくなったが、現在はセシウム134、セシウム137に汚染された稲わらを与えられた「セシウム牛」の危険性が、取り沙汰されている。

 だが専門家の間では、同様に汚染されたとみられる「ストロンチウム牛」「プルトニウム牛」について、まったく情報がないことを懸念する声があがっている。
実際、福島県内6市町村の土壌と雑草から放射性ストロンチウム90が検出され、大熊町の道路脇の地中ではプルトニウム239、240が検出されている。
それぞれ最も高い濃度は、土1キログラムあたり32ベクレル、同0・078ベクレルと低いレベルだったが、その怖さはセシウムをはるかに上回る。

 京大原子炉実験所の小出裕章助教は、「少なくとも、ストロンチウムの汚染の危険性はセシウムと同程度認識する必要がある」と語る。

 「ただ、政府はストロンチウム汚染の検査に消極的。その理由は、セシウムに比べて分析にはるかに手間がかかるためでしょう。
ガンマ線しか出さないセシウムに比べて、ベータ線を放出するストロンチウムの検査は、分析に要する人的労力も時間も膨大で、マンパワーが限られた現状ではそこまで手が回らないのが実情。
しかし、全身に分布するセシウムに比べ、骨に蓄積するストロンチウムの危険性は5倍から10倍はあると考えられています」

 プルトニウムの放出はごく微量なため、「現段階で心配する必要はないと思う」と小出氏は言うが、「それでも、消費者の安心のためには検査するに越したことはない」と話している。

 万が一、ストロンチウム牛やプルトニウム牛が流通すれば、人体に与える影響はセシウム牛の比ではない。その半減期は、セシウム134の2年に対し、ストロンチウム90が約30年。プルトニウム239にいたっては2・4万年で、摂取すればほぼ生涯にわたり内部被曝が続くことになる。

 牛肉以外の食品も心配だ。
輸入配合飼料を与えられている鶏肉や豚肉については当面安心だが、汚染された土壌で育つ米や芋などはどうなのか。
市川竜資・元放射線医学総合研究所副所長が説明する。
「多量の放射性物質が降り注いだ3-4月の段階ではいずれも地表に露出しておらず、作付け後に吸収するとすれば地中に張った根からということになる。
このルートで規制値を上回るほど汚染される可能性は低い。米については、(原発事故が)収穫の時期から大きく外れていたのが不幸中の幸いでした。
仮に玄米の時点で高い放射線が検出されても、精米の段階で大きく低減します。
ただ、野菜や果実が成長段階で土中の放射性セシウムを吸い上げる比率はイモ類が高く、汚染濃度が高い畑では収穫時に基準を超えることも考えられます」

 出荷規制の指標となるセシウムの基準値は、ストロンチウムが含まれていることも想定して低めに設定されている。
今回の原発事故で放出されたストロンチウムは、セシウムの数百分の1から1000分の1とされるため、セシウムが基準値を下回る限り、ストロンチウム汚染の心配はまずないという。

 とはいえ、これらの食品から放射性物質が完全に消え去ることは考えにくく、消費者の不安も消えない。
実際、スーパーの店頭やネット通販などでは、昨年産の古米や古々米などが買い占められ、在庫が尽きる店も出始めている。

 農林水産省は、セシウム濃度が高い地域の米について予備検査を実施するなど、世界でも例を見ない厳戒体制で秋の収穫に臨む方針だが、消費者の不安は続きそうだ。

zakzak 2011.08.06 (引用)
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20110806/dms1108061527010-n1.htm

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