世界各地で観測された放射能データを組み合わせて大気中の放射性物質の量とその流れを推定した結果、福島第一原子力発電所の事故では、政府の推定よりもはるかに大量の放射性物質が放出されていたという研究が、Atmospheric Chemistry and Physics に発表された1。さらに、日本政府の主張とは裏腹に、4号機の使用済み核燃料プールから大量のセシウム137(半減期が長く、長期にわたって環境を汚染する物質)が放出されていたとも報告しており、もっと迅速に対応していれば、これほど大量の放射性物質が放出されずにすんだかもしれないと述べている。論文はオンライン掲載され、現在、公開査読を受けている。
研究チームを率いたのは、ノルウェー大気研究所(シェラー)の大気科学者 Andreas Stohlだ。Stohlは、自分たちの分析は、これまで行われてきた福島第一原発から放出された放射性物質の量についての調査研究の中で、最も包括的なものであると自負している。スウェーデン防衛研究所(ストックホルム)の大気モデル作成の専門家 Lars-Erik De Geerは、今回の研究には関与していないが、「非常に価値のある成果です」と評価している。
今月1日、34時間にわたって放送された「BSスカパー!」開局記念番組の総合司会を加藤と共に務めたのは、フジテレビ系列で放送中の朝の情報番組「とくダネ!」のメインキャスターとして活躍中の小倉智昭。「スッキリ!!」のキャスターでもある加藤と共に、朝の顔が二人並んだ、特別番組にゲストとして登場したのが、原発問題で話題を呼んでいる山本太郎だった。山本は、この日の真夜中から放送された、岩井俊二監督のドキュメンタリー作品「friends after 3.11」の放送直前に、岩井監督、作中でナビゲーター役を務めた松田美由紀と共に、スタジオトークに登場。岩井監督と松田が作品を作った経緯を説明し、和やかに始まったトークだったが、山本の、「ぼくは毒吐き役ですから。海へ空へと毒を垂れ流す東電ばりに毒を吐きます!」という一言で空気は一変。「キー局でやられている皆さんの番組では、おそらく局側がブレーキをかけていると思います」と、地上波・情報番組のメインキャスターを務める二人にかみ付いた。
山本の発言に対し、小倉は「局側がブレーキをかけているというよりも、手元に入ってくる情報が、東電や政府の発表しかないから……」と当惑した様子だったが、山本は、「でもそれを流すだけっていうのは、報道機関としてどうなのかって話。オリジナルの取材はしているのか? どこまで? こんにゃくゼリーや、ユッケ問題には叩くのに、放射能問題の被害に関しては、これだけまき散らして、いろんなところに迷惑をかけて、そこまできちんと追求しているのかってことです。それをもって公平といえます? もしかしたらってことにまで踏み込んでいるんですか?」と強い口調で反論。加藤が、「踏み込んでるよ。スタッフも少ない人数で取材をしているけれど、もしかして違うことは言えないでしょ!」と応戦すると、「仮定として、それは流さなければいけない。それが報道の使命でしょ。こういう意見もあるということをセットで流さなければ。ただ国の言うことを垂れ流す、電力会社の言っていることを流しているだけなら、ただの御用局ですよ!」と激しい口調で地上波の報道姿勢を批判。穏やかな口調で、「気持ちは分かるんだけど、僕らはバランスというのを考えているんだよ」と話した小倉にも、「でもそのバランスのために、たくさんの人たちが、高濃度汚染地域に住まわされているんですよ」とチクリ。その後も、加藤と山本の「(事実を)隠していない!」「隠している!」を巡る激論は続き、スタジオに気まずい空気が流れたまま、「friends after 3.11」の放送時間に……。
ピリピリの雰囲気の中で放送された「friends after 3.11」だったが、本編はファンの間から絶賛の声が続々と届いており、劇場版公開への期待度も高まっている。なかでも、「自分の力が、余りにも小さいことに何度も何度も絶望しかけました」と、原発への危機感を切実に訴えた、「原発のウソ」「原発はいらない」などの著作で知られる京都大学原子炉実験所助教の小出裕章のインタビューは好評を呼んでおり、岩井監督のオフィシャルホームページでは、小出教授のインタビューのほか、ジャーナリスト上杉隆氏のインタビューノーカット版を配信している。(編集部:森田真帆)